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[掌編]私はあなたが大嫌い

2013.04.22 Mon [Edit]

2009 05 23 - 6476 - Barnegat Light - Oliver and the birds
2009 05 23 - 6476 - Barnegat Light - Oliver and the birds / thisisbossi



だから私は、あなたが嫌いなんだ。

目の前でニコニコと笑う彼女に、同じように笑い返しながら、内心で答える。
いつでも、要領がよくって、ちょっとドジで、そこそこ可愛くて、気がつけば周りが手助けしてくれる。
いつでも、その手助けが来ることを無意識のうちに当然としていて、自然体で護られているような子。
無意識だから、嫌味がなくて、だから余計に、たちが悪い。

ほら、いまも。
私があなたを助けると思ってるのでしょう。
だから、そんなに笑顔でいられるのよ。
私がいてくれてよかった、なんて。

笑顔の裏にある私の思いに、これっぽっちも気づかない。

そんなあなたが、私は大嫌い。
そう、大嫌い。




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[掌編]風の声が聞こえる

2013.04.20 Sat [Edit]

My Cat
My Cat / Shoichi Masuhara



子供の頃から、私は、どこか妄想の中にいきていたように思う。
誰かに話せばまゆをしかめられるような、そんなことを終始思っていた。

たとえば、そう。

私は風の声が聞こえるのだ、と、信じて疑っていなかった。
否、私にしてみれば、普通に聞こえていて会話しているのだと思っていた。
それが特殊だとか、もしかすると私の脳みその中だけの話だとか、そんな難しいことはなにもまだ、わからなかった。

ただ、縁側で、空を見上げて、木々の揺れる動きに合わせてキャラキャラと笑い言葉を紡ぐ、そんな子どもだった。



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[掌編]別れを決めたその理由

2013.04.19 Fri [Edit]

DSC_0533_1
DSC_0533_1 / ChefMattRock



別れよう、と、思ったのには、そんなに深い理由はなかったように想う。
そう、彼の浮気が原因でも、彼の優柔不断が原因でも、多分ないのだ。
それらはきっと、遠因の一つではあるのだろうけれど、それでも、私はそれをわかっていて彼のそばにいることを選択したのだから、直接の原因には成り得ないだろう。

それは本当に、ふいに訪れたのだ。

「ねえ、別れよっか」

窓から見える空は、清々しいほどに青く、吹き込む風が心地よい、春の頃のことだった。





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[掌編]恋なんていらないと思ってた

2013.04.17 Wed [Edit]

cat in tree  - VoxEfx
cat in tree - VoxEfx / Vox Efx



出会いなんて、どこにもないと思ってた。
毎日同じ事の繰り返しで、何も変わらないと、そう思ってた。

夢? 目標?
毎日をただ過ごして、貯金して、生活して、ただそれを繰り返す、それで精一杯だった。

恋なんて、してる余裕ない、なんて、そう思っていた。

毎日だけで精一杯で、けれど精一杯だなんて気づいていなかった。



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[掌編]例えばこんな恋愛譚

2013.04.15 Mon [Edit]

cats have emotions too
cats have emotions too / laihiu



泣き声が聞こえた気がして、足を止めた。
既に夜も遅いこの時刻、家路に向かう道は街灯が付いているとはいえ、あまりのんびりと歩きたい雰囲気ではない。
仕事が残業になってしまったのが悪いのだ、と、駅から早足で、急いで帰宅する途中、通りかかった公園の中から、泣き声が聞こえた気がした。

気のせいだ、と、通り過ぎればよかったのかもしれない。
いつもならば、きっと、気のせいだと、通りすぎていたに違いないのだ。

なのになぜか、その日は、足を止めてしまった。

それがきっと、すべてのはじまりの鍵だったのだ。



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