[物語]4/27~4/300頃までに呟いたtwnovelまとめ
2012.05.28 Mon [Edit]
ツイッターでつぶやいた140文字以内のお話です。
少し溜まってきたので、アップしてみます。
4月17日
目があった。一秒、二秒、三秒。なんだか気まずくて、視線を本に戻す。文字を目で追うけれど、中身が頭に入ってこない。外からは部活の掛け声が聞こえる。まだ、いるんだろうか。伺うようにそっと顔をあげれば、再び合う視線。――きっと、頬が熱いのは、夕焼けに照らされたせい。
4月21日
「なにみてんのさ」じろりと睨まれて視線をそらす。そらすけれど、気になるから、つい、横目で彼女の方を見てしまう。呆れたようなため息が聞こえる。「そんなに、気になるの?」じり、と迫る彼女に焦る。春が来て、そして少しだけ薄着になった。目のやり場に本気で困る季節が近い。
4月22日
手のひらを強く強く握りしめて、すべての思いを押しこめる。こわばりそうな表情を、幼いプライドで、笑顔に変えた。「さようなら。ありがとうございました」頭を下げれば、セーラー服の襟が翻る。貴方はきっと困惑してる。だけど、私は、別れを告げた。――同情なんて、いらない。
4月23日
「好きです!」まっすぐにぶつけられた言葉に、面食らいながら振り返る。みれば、慕ってくれてる後輩君。「……そう、ありがとう?」そういわれても、そういうふうに見たことないから、と、改めて彼をじっと観察すれば照れたように頬を染める。なにそれ。その乙女っぷりに惚れた春。
4月24日
「何を持って正義と為す」強い視線。そらすことも出来ず、震える声を抑えて答える。「なにも」「……では、何故戦う」苛立ちと殺気が混ざる。今にも斬りかかられそうだと感じながらも、心のなかは凪いでいた。「生きるため。ただ、それだけ」からん、と、払った鞘が、床に落ちた。
4月25日
告白しようと決めた。けど、笑われないか、とか、次々に頭に浮かんで、だんだん悲しくなって、つい、目の前の本を睨みつけてしまった。「眉間に皺よってる」かけられた声に驚く。彼だ。「笑ってよ、ソッチの方が好き」人気の少ない夕方の図書館は、西日のせいで少し暑い気が、した。
4月26日
真っ赤な顔で逃げていく彼女の手を、とっさに掴んだ。手のひらの中にすっぽりと収まって力込めたら折れそうなそれに、ぎくりとする。「は、はなして」消え入りそうな声で言われて、でも、逃したくなくて、離したくなくて、少しだけ、力を込める。せめて告白の答えを聞くまでは。
4月27日
涙にくれる同級生たちを眺めながら、でも、私は泣けないでいた。もうこれでお別れとわかっていながらも、泣くほどのことじゃない気がしていた。輪に入れなくて、外から眺めていれば、隣に人の気配。視線を上げれば、同じように眺めている彼がいた。 ――そんな、遠い日の思い出。
4月28日
「眠いんだけど」じっとりと布団の中から見上げる彼女を、宥める。「いい天気だよ。ほら、出かけよう」カーテンを開けた途端、朝日が差し込んでくる。「……溶ける」「いや、ないから」引っ張りだそうとしたら、心底恨めしそうな声。「誰のせいよ」 そんな休日の朝のできごと。
4月29日
「あの方に会わせて!」縋りつくように騎士に訴える。嘘、全て嘘。騎士の目に、憐憫と悲痛が浮かぶ。――ああ。もう、いないのだ。この世のどこにも。けれど、それでも、私は愚かなにも言葉を繰り返す。「会わせて、どうか――」信じてしまえば、すべてが終わるような、気が、した。
4月30日
朝一番はコーヒーが良い。漂う香りに誘われるように目が覚める。カーテン越しに差し込む柔らかい朝日と、コーヒーの香りが、幸せな気分にしてくれる。香りに導かれるままに部屋をでれば、彼女が振り返る。「おはよ。早起きね」しみじみと幸せを再確認するひととき。
少し溜まってきたので、アップしてみます。
4月17日
目があった。一秒、二秒、三秒。なんだか気まずくて、視線を本に戻す。文字を目で追うけれど、中身が頭に入ってこない。外からは部活の掛け声が聞こえる。まだ、いるんだろうか。伺うようにそっと顔をあげれば、再び合う視線。――きっと、頬が熱いのは、夕焼けに照らされたせい。
4月21日
「なにみてんのさ」じろりと睨まれて視線をそらす。そらすけれど、気になるから、つい、横目で彼女の方を見てしまう。呆れたようなため息が聞こえる。「そんなに、気になるの?」じり、と迫る彼女に焦る。春が来て、そして少しだけ薄着になった。目のやり場に本気で困る季節が近い。
4月22日
手のひらを強く強く握りしめて、すべての思いを押しこめる。こわばりそうな表情を、幼いプライドで、笑顔に変えた。「さようなら。ありがとうございました」頭を下げれば、セーラー服の襟が翻る。貴方はきっと困惑してる。だけど、私は、別れを告げた。――同情なんて、いらない。
4月23日
「好きです!」まっすぐにぶつけられた言葉に、面食らいながら振り返る。みれば、慕ってくれてる後輩君。「……そう、ありがとう?」そういわれても、そういうふうに見たことないから、と、改めて彼をじっと観察すれば照れたように頬を染める。なにそれ。その乙女っぷりに惚れた春。
4月24日
「何を持って正義と為す」強い視線。そらすことも出来ず、震える声を抑えて答える。「なにも」「……では、何故戦う」苛立ちと殺気が混ざる。今にも斬りかかられそうだと感じながらも、心のなかは凪いでいた。「生きるため。ただ、それだけ」からん、と、払った鞘が、床に落ちた。
4月25日
告白しようと決めた。けど、笑われないか、とか、次々に頭に浮かんで、だんだん悲しくなって、つい、目の前の本を睨みつけてしまった。「眉間に皺よってる」かけられた声に驚く。彼だ。「笑ってよ、ソッチの方が好き」人気の少ない夕方の図書館は、西日のせいで少し暑い気が、した。
4月26日
真っ赤な顔で逃げていく彼女の手を、とっさに掴んだ。手のひらの中にすっぽりと収まって力込めたら折れそうなそれに、ぎくりとする。「は、はなして」消え入りそうな声で言われて、でも、逃したくなくて、離したくなくて、少しだけ、力を込める。せめて告白の答えを聞くまでは。
4月27日
涙にくれる同級生たちを眺めながら、でも、私は泣けないでいた。もうこれでお別れとわかっていながらも、泣くほどのことじゃない気がしていた。輪に入れなくて、外から眺めていれば、隣に人の気配。視線を上げれば、同じように眺めている彼がいた。 ――そんな、遠い日の思い出。
4月28日
「眠いんだけど」じっとりと布団の中から見上げる彼女を、宥める。「いい天気だよ。ほら、出かけよう」カーテンを開けた途端、朝日が差し込んでくる。「……溶ける」「いや、ないから」引っ張りだそうとしたら、心底恨めしそうな声。「誰のせいよ」 そんな休日の朝のできごと。
4月29日
「あの方に会わせて!」縋りつくように騎士に訴える。嘘、全て嘘。騎士の目に、憐憫と悲痛が浮かぶ。――ああ。もう、いないのだ。この世のどこにも。けれど、それでも、私は愚かなにも言葉を繰り返す。「会わせて、どうか――」信じてしまえば、すべてが終わるような、気が、した。
4月30日
朝一番はコーヒーが良い。漂う香りに誘われるように目が覚める。カーテン越しに差し込む柔らかい朝日と、コーヒーの香りが、幸せな気分にしてくれる。香りに導かれるままに部屋をでれば、彼女が振り返る。「おはよ。早起きね」しみじみと幸せを再確認するひととき。
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