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[思考]私と本と、本棚と。

2013.11.23 Sat [Edit]
本棚
本棚 / mxmstryo


こどもの頃。
本は読むもので、ちゃんと本棚にしまう、という行為が、私には出来なかった。
本を大事にできない、けど、読むのは好き、で。
学校の本を借りると、キズつけてしまうので、親から借りるのを禁止されていた。

少し成長して、学生時代。
友人から借りた本を、キズつけて、ひどく相手を悲しませた。
その時やっと、私は本は、大事にしないとダメなんだと、わかるようになった。

その頃からやっと、本を本棚に、並べるようになったような、そんな記憶がある。



高校、大学、と。
お小遣いが続く限り、本を買い続けた。
基本は雑誌。それから、文庫。
高校時代に文庫を買うことを覚えた私は、ひたすらに本を買い、図書室で読み、ひたすらに本に溺れた。
大学時代には書店でアルバイトをはじめ、給料から交通費などの雑費を除いたほとんどを、本につぎ込んだ。

当時の本棚に、何冊の本があったのか、未だにわからない。
その後、家族で引っ越すことになり、そのときにほとんどの本を古本屋などに処分して。
少なくなった本を大事に大事に、それでも少しずつ整理しながら、引っ越して結婚した。

離婚後。
実家を出て子どもと暮らすことになったとき、私は本を、ほとんど持ってでなかった。
持っていくのは殆どなし。それどころじゃなかった、というのも本当。

しばらく数年、本を読む余力なんてなくて、しばらくしてぼちぼちと、数冊の本を買い集めた。
それでも、たくさんは買えなくて。
いま、私の蔵書と言えるものは、小さな細長い本棚に1つ、カラーボックスに1段、それだけ。

あれほど、本に溺れるように、ひたすらに本にお金をつぎ込んできた私にしてみると、なんというか、ひっそりとした書棚だよな、と、自分でも思う。

高校、特に大学時代など、本は書店でジャケ買い(表紙の絵で買う)してたというのに、今では厳選して厳選して厳選した挙句買わない、というレベルにまで、至っている。

本の趣味が変わった、というのも、あるし。
冒険できなくなった、というのも、ある。

さらにいえば、昔ほど自分のためだけに無尽蔵に後先考えずにつかえるお金なんかない、という現実と、アパートのこの部屋の中に、蔵書をそこまで貯めこむ余力もない、というのもある。

読もうとおもえば、いまは簡単に、タブレットやスマホやPCで、ある程度のレベルの小説は読める。
ほしい情報も、検索をかければ、書籍ほどの精度はなくとも、ピンポイントでほしい情報や知識を得ることが出来る。

書籍で読みたければ、ちょっと足を伸ばして図書館までいけばいいし、それでも欲しければ、吟味に吟味を重ねて、購入することもある。

それはそれで、充実した生活、なのだろうけれど。

時々、あの無尽蔵に、ただひたすら本を読みたくて、その気持ちが一番で、タイトルとあらすじだけで本を買ったり、作者名だけで本を買いあさったり、本屋で端から端まで文庫の棚をなん往復もして、これと思う本を選び出したり、好きなレーベルの新刊を全部購入したり、そんなふうに、いうなれば本に溺れて過ごしたあの頃が、懐かしくて、恋しくて、しかたがないときも、ある。

いつか。

余裕ができたら、その時ほどじゃなくとも。
溺れるほど、本に埋もれてみたいと。

そんな風に、今でも思ってしまう、私なのだった。


以上、ここまで読んでくださったあなたに、心からの感謝を。

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Theme:物書きのひとりごと | Genre:小説・文学 |
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