[雑想]「○○年たてば落ち着くわよ」
2013.04.24 Wed [Edit]
うちの息子は落ち着きが無い。
何度も叱っても、むしろ怒鳴っても、それでも効果ないからコンコンと何度もさとしてもダメ。
落ち着きがないだけなら、問題ないのだけれど、落ち着きが無いから、ものをすぐ無くすし、よそ見をするし、何かをするときにすぐによそに気を取られる。
大丈夫かこのこ、と、思うけれど、振り返ればどう考えても私にそっくり。
きっと、自分が本気で泣きそうになるくらい困らないと、色々と自覚できないんだろうな、と、自分を省みて思う。
思うけど、やっぱり、同じ苦労はさせたくないから、今日もまたコンコンと、小言を言い連ねる。
ああ、母上様、いま、私は貴方の苦労を痛感しております。
ここまで育ててくださってありがとうございます。いやマジで。
本気で悩んでみたけれど
実はここしばらく、本気で私は悩んでいた。
もしかして、うちのこ何か問題あるの? と。
悩みすぎて頭パンクしそうだった。
そんな時、言われたのが、ブログタイトルのセリフ。
○○のところは、めっちゃ具体的な数字だった。
「大丈夫よ、○○年立てば嫌でも落ち着くわよー」
男の子育て上げたママさんのセリフだった。
もちろん、男の子とか女の子とか、その子の性格にもよるのだろうけれども。
それでも、男の子ってそんなものよ、と、最大公約数的言葉を聞かされた私は、少しだけ肩の力が抜けたのだ。
服をぬいだら洗濯かごへ。
このあたり前のことを、もう、服を自分で脱げるようになった頃から何度も何度も言い聞かせてるのに、おおよそはできるのに、割りと頻繁に忘れてそこら辺にぽーいと転がしてあったりするわけで。
帰ったらまず宿題と明日の用意をしよう、と、決めたら、やろうとはするもののカバンや上着がそこら辺に転がってたり。
うん、躾が悪い、と言われればそうなんだけど、でも、かなり一生懸命、言い聞かせたりしてきたわけで。
言っても言っても治らない脱力感に、ちょっとやるせない気持ちになるのは、しかたがないことだと思う。
それでも通った道だから
それでも、思うのは、私も同じだったよな、と、いうこと。
冒頭でも書いたけれど、本当に私も、注意力散漫な子どもだった。
散漫すぎて止まってる自動車にぶつかって、太ももの一部がえぐれたくらいに注意力散漫。
何かにすぐぶつかるし、そのたびにものをよく落とすし、そのたびに両親からは叱られてたけれど、最後の方はもう「お前はあたりさわりの多いやつやなぁ」と、意味をわざと誤用した言葉で呆れられていた。
私の注意力散漫は、ぶっちゃけいまでも完全には治っていない。
ただ、問題を起こさなくなったのは、成長するに従って「本気で困る」場面に何度もぶち当たってきたからだ。
鍵をなくして家に入れない、傘を壊して雨に濡れる、なんて序の口で、電車での切符の紛失、提出期限の決まってるプリントの紛失、長じては定期券の紛失など、枚挙の暇がない。
それでも困れば、何とかしようと人間頭を働かせるもので、少しずつ何とかしてきた。
少しずつ何とかしてきて、いまやっと、ぎっりぎり気合を入れて普通の人と同じかな? レベルで、紛失などをしないで済むようになったのだけれど、さすがに三十云年かけて何とかなった私が、まだ一桁しか生きていない息子に、同じ事を求めるのは間違ってる、と、思う。
ただ、繰り返しになるけれども、同じように育ってきた私だからこそ、同じような苦労をしてほしくない、と、心から思う。
これは間違いなく親心で、そのためには、ただ叱ったり怒ったりするだけじゃダメなんだろうな、と、思う。
どうしてこうなるのか、を1つずつ説明して、もう耳タコ! ってくらいに言い聞かせて、その上で、1つずつすることを設定してこなしてもらうようにするしかない。
傾向と対策と、笑顔と
過去どこかで、書いたような気もするけれど、例えば、筆箱の中の鉛筆。毎日1本ずつ行方不明だったものを、必ず本数を数えて帰ってきてね、必ず筆箱に戻してね、と、具体的に指示を出したことで、改善された。今では一応、なんとか本数を揃えて帰ってくる。
道具袋の中身、ぐちゃぐちゃではあるけれど、前よりはマシな管理だった。これも、きちんと元に戻す、を、言い聞かせて行くしかない。
学校から帰ってきてから、の、あれこれも、そう。
宿題をして明日の用意をしよう、では、うまくいかないならば、帰宅したら上着をハンガーにかけて、カバンをきちんと置く場所に一度おいて、宿題をまずやって
、終わったら宿題と一緒に連絡帳や手紙類を私のところに持ってきて……と、細かく分解していくしかないのだ。
何度も何度も繰り返していれば、それはきっと習慣となる。
他の子よりも、そういった習慣が身につくのに時間がかかるとしても、しつこく繰り返していればいつかはそれなりになるだろう。
煮詰まりそうになったり、もう! と爆発しそうになることもあるけれど、そんな時は深呼吸。
○○年たてば落ち着くわよ、の言葉を胸に、今日も私は、息子に小言のように、言い続ける。
そのうちなんとかなるだろう、と、笑いながら。
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