FC2ブログ

RSS|archives|admin
HOME  ◇ IT ◇ LIFE ◇ 雑記 ◇ 創作関連 ◇ 掌編小説 ◇ 小説目次 ◇ Twitterログ

[掌編]理解できない恋のこと。

2013.03.28 Thu [Edit]

IMGP2162
IMGP2162 / naoko.oikawa



目の前で繰り広げられる、恋愛劇をぼんやりと眺めて、思う。
いつになっても、俺は、理解できない。

例えば、彼女。
彼のことをぐちぐちといいながらも、それでも呼ばれるといそいそと飛んでいくところとか。

例えば、彼氏。
他のやつのが可愛い、といい他の女の子と自分は会話するくせに、彼女が他の男と話してると睨みつけるとか。

そういう、割とよくある彼らの関係が、俺にはどうしても理解できない。

悩んでるんだ、と、相談に来るたびに「別れれば?」と告げる俺は、情がないんだそうだ。

そんなの知らねぇよ、と、言いたいところである。




日本人てやつは繊細で、デリケートで、素直に言葉にできないんだそうだ。
それはわかるけれど、だからって、全く反対のことをいってみたり、相手を謙遜のつもりか貶めてみたり、そういうのは見てて意味がわからなくて困る。

ついついやっちゃうもんだから仕方ないんじゃないか? と、俺が唯一本音で語れる友人は苦笑いしながらそう言うけれど、でも、ぶっちゃけ、そういう意味不明な繊細さの暴走で揉めて、ぐじぐじうだうだしてるのをみると、こいつらなにやってんの? と、思ってしまう。
それくらいなら素直に言葉を告げて、冷静に判断して行動すればいいと思う。恋にそれは無理? それがわからない。

うん、俺って何様、って感じだけど、口に出してはいないから、許してほしい。

本気の恋をしたことがないからそんなふうにさめてるんだ! と、恋心の素晴らしさと感情の機微を語ってくれた奴は、翌月には全く違う相手に「本気の恋」とやらをしていた。
それはそれで、本気なんだろうけれど、ころころと本気が変わるのは、いまいち理解できない。
恋をしたくて恋をしてるのか、それとも、本気で毎回本気なのか、わからないけれど、まあ、本人は楽しそうなので、いいのかな、と、思う。

唯一、俺が理解できるのは、同じクラスで昔から知ってるカップルだろうか。

学校でベタベタはしないけれど、相手のことを尊重してるって感じで、男の方も照れてたりして多少ぶっきらぼうではあるけれど、からかわれても彼女のことを卑下したりしないし、彼女の方も彼のことを愚痴言ったりしないらしい。

こういうカップルは、ずっと長く続いて、結婚してたりするんだろうなぁと、ぼんやりといつも眺めていたりするんだけど、他の奴らにすれば枯れててつまらないんだそうな。そこんとこもよくわからない。
友いわく、そういう奴らは長く続いてるぶん、既にあれこれのジタバタを通り過ぎてるからそう見えるだけだ、とのこと。

やっぱり結局のところ、恋愛をしたことがない俺だから、わからないんだろうか。


そういえば、押せ押せの女子、というのも、よくわからない。

私が押してるんだから付き合うでしょ? いいでしょ? みたいなヤツ、これもわからない。
羨ましいといわれるが、好みでもない、特に好意を抱いているわけでもない普通の相手に、意味不明にアプローチされたり、むやみに自分の時間を妨害されてなんとも感じないやつなんかいるんだろうか。
ふざけるな、と、モテる奴の言い分だ、と、言われるが、そもそも俺はそこまでもてない。
なのになぜか押せ押せ女子、肉食系なのか? なやつに気に入られて、ツンデレ風味も混じった感じでアプローチをされてるらしいんだけれども、はっきりいってうっとおしい。
静かにして欲しくてそう伝えれば、酷いとかいうし。意味不明すぎる。

かといって、影でじっと見守る系、これも、一部わからない。
本気で黙って気づかれないようにそっと見守ってる、なら、わかるんだけど。
気づいてー、気づいてー、という電波バリバリにアプローチしている系は、一体何がしたいんだ、と思う。
気づいて告白されるのを夢見るのか? わからない。わからない。

やっぱり、わからない俺の方がどこかおかしいんだろうか、と、少々悩みつつ、今日も教室の恋愛図を眺める。

結論。

春なんだな。

人間に発情期はないけれど、多分、春はある種のそういうシーズンなのかもしれない。


まあ、こんなふうに思っているけれど、もしかするといつかそのうち、恋に落ちるのかもしれない。
で、自分がわからない、と思っていた連中と同じような行動を、取るのかもしれない。

いつか、もしかすると、そんなふうになるのかもしれないけれど、いまはどうしても理解できない。

別にいんじゃね? 人それぞれじゃん、と、そう思いもするけれど、正直、少し、ほんの少しだけ、楽しげに恋を満喫してる連中が、羨ましくないこともない。


いつか、そのうちに。

俺もこんなふうになるんかね、と、しみじみと教室での恋愛模様を眺めながら、ひとり、窓の桜を眺めて、ふあ、とあくびを漏らすのだった。

web拍手 by FC2 ブログランキング・にほんブログ村へ このエントリーをはてなブックマークに追加 





スポンサードリンク

Theme:自作小説 | Genre:小説・文学 |
Category:掌編小説 | Comment(0) | Trackback(0) | top↑ |
<<[雑想]最終日にいつもどおり、保育園まで歩いて思う。 | HOME | [掌編]僕と君とマカロンと。>>
name
title
mail
url

[     ]
Trackback URL
http://angelgardens.blog47.fc2.com/tb.php/1005-6db1857a


Related Posts Plugin for WordPress, Blogger...